学童保育で行われる障害のある子どもの発達支援

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タイトル別名
  • 指導員・子ども・学校・家庭・福祉機関・行政・心理相談員の協働

抄録

学童保育において、障害のある子どもへの発達支援がどのように行われているのかについて、そこにいかなる協働のしくみが働いているのかとの視点から、巡回相談を行った事例に基づいて論じた。学童保育は制度や形態は法的にはほぼ確定し、育成内容に関する国としての指針もできた。しかし現実には、施設・規模・運営方法等は多様で、指導員の専門性やその程度も極めて不統一である。一定の共通条件の下で実践を一般化するには遠い現状にあるが、心理相談員が行う巡回相談という協働の在り方について述べたうえで、障害と不適切な養育環境の複合と相互作用により、社会性の発達に著しい困難があった子どもへの支援を分析した。事例では、アセスメントによる支援計画に基づき、PDCAサイクルの下で取り組みが段階的に修正・工夫され、当初の1年半で目覚ましい成果が得られた。4年目の民営化による学童保育の教育的機能の低下によって一時発達が後退したが、約4年半にわたる指導員、被支援児も含めた学童保育の子どもたち、学校、家庭、福祉機関、行政担当部署、心理相談員による協働の結果、5年生時に生活習慣が整い、社会性の成長も見られ、学校活動にも正常に参加できるようになり、5年生修了時に卒会した。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573242805273856
  • DOI
    10.51013/jadsjournal.1.2_39
  • ISSN
    24357626
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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