看護実践能力と誤薬との関連性の検証

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タイトル別名
  • Relationship of nursing practice abilities with occurrence of medication errors
  • focus on oral administration and injection drugs
  • 内服薬と注射薬に焦点をあてて

抄録

<p> 看護実践能力と誤薬との関係を検証するため、「全看護職員数に対してより高い看護実践能力をもつ看護職員数の割合が高い病棟では誤薬の発生は少ない」という仮説を立てた。研究デザインは3回のデータを収集する反復調査研究とし、有害事象発生件数が多い時期と少ない時期を含めた2007年1月、2008年5月、7月を調査時期に選び、各1週間のデータを収集した。対象は機縁法にて抽出した急性期の6医療機関、対象病棟は一般病棟、46病棟である。対象者は看護師長を除く対象病棟の全看護職員とした。調査項目は、有害事象である「誤薬(内服)」「誤薬(注射)」とし、リスク調整のため「看護必要度」、「薬剤件数」さらに対象者の「看護実践能力」も調査項目に加えた。分析方法は、病棟単位の看護実践能力がより高い者の割合を算出し、「中レベル以上の看護師割合」と定義し、仮説の独立変数とした。次に、「誤薬(内服)」「誤薬(注射)」を1週間毎の単位で、各勤務帯に一般化推定方程式によるポアソン分布を用いた分析を行った。「誤薬(内服)」において日勤帯、準夜帯、深夜帯では、中レベル以上の看護実践能力の評価をうけた看護師割合との関連性はなかった。しかし、「誤薬(注射)」の日勤帯において、中レベル以上の看護実践能力の評価を受けた看護師割合が高いと誤薬(注射)の発生数は少ない傾向にあることが明らかになった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573242945416832
  • DOI
    10.11191/jhm.17.109
  • ISSN
    18846807
    18812503
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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