NCPR2020と次の5年の展望

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  • 細野 茂春
    日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法委員長/自治医科大学附属さいたま医療センター周産期科新生児部門

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抄録

<p> はじめに</p><p> わが国の新生児蘇生法(Neonatal Cardio-pulmonary Resuscitation:NCPR)は国際蘇生連絡協議会(International Liaison Committee on Resuscitation:ILCOR)が作成する国際ガイドライン(Consensus on Science with Treatment Recommendations:CoSTR)に基づいて作成されます.2015年までは5年ごとにCoSTRが作成されるとILCORのWebサイト1)でパブリックコメントを求めた後に修正加筆され確定版としてWebサイトおよびCirculation,Resuscitation誌上に公開されます.2016年以降は臨床課題の検討が終わると同様にパブリックコメントを求め,システマティックレビューが行われました.課題は論文化し,単年ごとに終了した課題を全領域集め,annual CoSTRとして公表する連続的エビデンス評価(Contentious Evidence Evaluation:CEE)に変更されました.その結果,新生児領域では2019年,2020年にそれぞれ2件2),20件3)の課題が公表されました.それらを基に日本周産期・新生児医学会の新生児蘇生法委員会と日本蘇生協議会(JRC)が共同で検討し,2021年3月にはJRCガイドライン2020に基づいた新生児蘇生法テキストを刊行しました.本稿ではNCPR2020変更点について解説するとともにガイドライン作成上解決すべき課題を提示します.</p>

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