日常活動-ライフスタイルと犯罪予防行動が犯罪被害に与える影響
書誌事項
- タイトル別名
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- The Effects of Routine Activity-Lifestyle andCrime Prevention Behavior on Crime Victimization
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説明
<p>犯罪被害リスクについて日常活動理論,ライフスタイル理論,構造的選択モデルといった欧米での環境犯罪学における主要理論をレビューし,犯罪予防行動と被害リスクの関連が,日常活動─ライフスタイル要因で媒介される可能性を指摘した. 2010年と2014年に日本全国の成人を対象に実施された社会調査(n=4006)から,住宅侵入盗,自動車盗・オートバイ盗・車上ねらい,自転車盗,ちかん・ひったくりの4種類の犯罪類型について,過去1年の自己申告被害を従属変数とし,日常活動─ライフスタイルを反映した就業状態と,それぞれの犯罪類型に対応した犯罪予防行動の有無を独立変数にしたロジスティック回帰分析を行った.その結果,駐輪時の施錠や,スマートフォンや音楽機器を利用しながら歩行する「ながら歩き」の抑制は,自転車盗やちかん・ひったくりの被害の被害リスクを低下させることが明らかになった.加えて,自転車の施錠の欠如による盗難被害リスク上昇は,パートタイム就業者・学生でより顕著であることが明らかになった. これらの結果を構造的選択モデルに沿って解釈し,政策的な含意と本研究の限界と今後の研究展望について議論した.</p>
収録刊行物
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- 犯罪社会学研究
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犯罪社会学研究 44 (0), 98-116, 2019-10-20
日本犯罪社会学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390573407595364096
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- ISSN
- 24241695
- 0386460X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可