5-メチルシトシンの脱アミノ化によるEGFR T790M変異偽陽性の評価方法

  • 野上 祥平
    株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部 遺伝子解析研究部
  • 吉岡 進
    現在所属 ベックマン・コールター株式会社ライフサイエンスフローサイトメトリー事業本部
  • 細川 由貴
    株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部 遺伝子解析研究部
  • 望月 美希
    株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部 遺伝子解析研究部
  • 若松 宏武
    株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部 遺伝子解析部ゲノムラボG
  • 寺崎 浩司
    株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部 遺伝子解析研究部
  • 島津 光伸
    株式会社LSIメディエンス メディカルソリューション本部

書誌事項

タイトル別名
  • Amethod of Evaluation False-positive EGFR T790M Mutation Based on Deamining 5-methylcytosine
  • 5-メチルシトシン ノ ダツアミノカ ニ ヨル EGFR T790M ヘンイ ギ ヨウセイ ノ ヒョウカ ホウホウ

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抄録

<p>非小細胞肺がんにおけるEpidermal Growth Factor Receptor(EGFR)T790M変異は,チロシンキナーゼインヒビター(TKI)治療により誘発される薬剤耐性変異であり,ACGからATGへのミスセンス変異,CpGシトシンからチミンへの変異である.本変異を有する患者に有効な治療薬が開発され,本変異を高感度に検出することが求められている.本研究では様々な組織において,本変異点のシトシンがメチル化されていること,この5-メチルシトシンは,容易に加水分解により脱アミノ化されてチミンに変換し,アーチファクトとして検出されることを確認した.さらに,本変異点とは異なる5-メチルシトシンの変異割合を定量することで,脱アミノ化によるアーチファクトの存在を推定する新たな方法を開発した.本法はホルマリン固定パラフィン包埋切片(FFPE)検体で起こりうる偽陽性を区別して,T790M変異を高感度かつ高精度に検出できる可能性がある.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 71 (1.2), 59-68, 2022-01-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (16)*注記

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