現代日本語における「地味に」の新用法 : 様態副詞から程度副詞・叙法副詞へ
書誌事項
- タイトル別名
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- ゲンダイ ニホンゴ ニ オケル 「 ジミ ニ 」 ノ シン ヨウホウ : ヨウタイ フクシ カラ テイド フクシ ・ ジョホウ フクシ エ
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説明
文化庁の言語使用調査等でも指摘されているように、副詞「地味に」は近年、「地味に痛い」「地味に一番重要だ」「地味に全部消えている」等、新用法を派生させ、使用が拡大している。それら新用法の新しさとはどこにあるのか、コーパスの用例を歴史的に考察した結果、次の結論を得た。「地味に」の従来用法は専ら【様態副詞】であったのに対し、新用法はそれが【程度副詞】【叙法副詞】へと派生したものである。【様態副詞】が〈様態〉を表すと同時に〈程度〉をも表すケースを媒介として【程度副詞】が出現したとみられる。さらに、【程度副詞】において〈程度性〉の意味が後退し、〈表れ方が表立っていない〉ことを主眼とする用例が出現したことを発端に【叙法副詞】が成立したとみられる。【叙法副詞】が自己主張を和らげる控え目な表現としての機能をもったことが、使用範囲を拡大させたとみられる。様態副詞から叙法副詞への変化は日英語の副詞にも起きており、一般性のある変化傾向である。
収録刊行物
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- 名古屋大学日本語・日本文化論集
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名古屋大学日本語・日本文化論集 29 25-49, 2022-03-31
名古屋大学国際言語センター
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390573407645150592
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- NII書誌ID
- AN10436156
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- HANDLE
- 2237/0002002438
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- NDL書誌ID
- 032124857
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- ISSN
- 1348804X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可