急性骨髄性白血病に伴うSweet病の1例

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<p>Sweet病とは好中球浸潤を伴う皮疹を有する好中球性皮膚症の1つである.皮膚壊死様外観を呈した場合に重症皮膚軟部感染症との鑑別に難渋する.今回,急性骨髄性白血病に伴ったSweet病の症例を経験したので報告する.症例は66歳男性.左手を金槌で打撲し受傷.左母指球部に血腫を形成し前医での加療が行われた.治療中の血液検査から血液疾患が疑われ,精査の結果,急性骨髄性白血病の診断となった.左母指球部の血腫部は潰瘍を形成し,手関節周囲まで病巣の拡大を認めた.広域抗生剤での加療を行ったが,翌日に前腕部へ色調不良部位の拡大認め,緊急で洗浄・デブリードメント・筋膜切開を施行した.術翌日からステロイド投与を開始し,創閉鎖を得られた.好中球性皮膚症にて皮膚壊死を呈した患者の多くが壊死性筋膜炎と誤診され,適切な治療が遅れたと報告されている.皮膚壊死疾患の鑑別として好中球性皮膚症を念頭におく必要がある.</p>

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