妊娠中の潰瘍性大腸炎の再燃・増悪を契機に母体がサイトメガロウイルス感染症と診断された1例

DOI
  • 山岡 結香
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 阿部 結貴
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 鈴木 優人
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 永田 怜子
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 橋本 友美
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 菅野 俊幸
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 藏本 吾郎
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 本橋 卓
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 中林 章
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 水主川 純
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科
  • 和田 雅樹
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター新生児科
  • 田畑 務
    東京女子医科大学病院母子総合医療センター産婦人科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of maternal cytomegalovirus infection with relapse and exacerbation of ulcerative colitis

この論文をさがす

説明

<p>　妊娠中に母体がサイトメガロウイルス（CMV）に感染した場合，出生児の0.3％がCMV感染を発症し，精神運動発達遅滞，難聴をきたすことがある．また，潰瘍性大腸炎（UC）合併妊娠におけるCMV感染症の報告は非常に少ない．今回，妊娠中に合併症であるUCが増悪したことを契機に母体がCMV感染症と診断され，児が無症候性先天性CMV感染と診断された症例を経験したので報告する．症例は31歳，2妊1産，UC合併．妊娠28週頃よりUCの症状が再燃し，妊娠31週からメサラジン内服を開始した．CMV腸炎除外目的に施行した血液検査でCMV感染症と診断された．妊娠38週に経腟分娩で出生し，児は無症候性先天性CMV感染と診断された．日齢6からバルガンシクロビルを6週間投与し，尿中CMVは陰性化した．生後1年時点で精神運動発達は順調である．本症例では児は出生後速やかに先天性CMV感染症と診断し治療を行うことができた．</p>

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ