DV被害者である親が経験する子育ての実態――当事者インタビューの分析から児童福祉実践への示唆――

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タイトル別名
  • Parenting by Victims of Domestic Violence: Child Welfare Practices in Domestic Violence Cases
  • DV ヒガイシャ デ アル オヤ ガ ケイケン スル コソダテ ノ ジッタイ : トウジシャ インタビュー ノ ブンセキ カラ ジドウ フクシ ジッセン エ ノ シサ

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抄録

<p>本研究の目的は,DV被害者である親の子育ての実態を明らかにし,児童福祉分野における被害親の支援・介入方策の検討につなげることである.そのために子どものいるDV被害女性27人の半構造化インタビューの分析を行った.その結果,被害親の子育ては,加害親による暴力と支配により「親機能の奪われ」を経験すること,一方で暴力と支配に対抗し「親機能の必死の遂行」を行っているということが明らかになった.分析からは困難な状況のなかで子どもを守り子どもの成長を促進するという被害親のストレングスが見いだされた.また,子どもに関する多様な要因が関係の継続の有無に影響を与えていることが示された.分析結果から,加害親が被害親の子育てに影響をもたらす暴力と支配の内実とそれによる家族関係の力動をアセスメントすること,被害親のストレングスに焦点をあて,子どもの安全と福祉のために被害親と協働していくという新たな視点を提示した.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 62 (4), 72-85, 2022-02-28

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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