10.獲得免疫を介した特異体質性肝毒性の予測
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- 臼井 亨
- 大日本住友製薬株式会社
抄録
特異体質性薬物毒性(idiosyncratic adverse drug reactions: IADRs)は、通常の非臨床安全性試験では検出できず、臨床試験や市販後に顕在化する副作用である。IADRsの主要ターゲットは皮膚及び肝臓であり、特に薬疹や特異体質性の肝毒性(idiosyncratic drug-induced liver injury: iDILI)は、薬剤が開発中止や市販後に警告・販売中止に至る主要因となる有害事象である1)。薬剤性の肝毒性には、非臨床の安全性試験で検出可能なタイプ(intrinsic DILI)と、検出されないタイプ(iDILI)があり、製薬企業にとってはどちらも避けるべき毒性であるが、研究者は自身の選択する評価系が、どちらのタイプをターゲットとしているかを理解することが重要である。例えば、スクリーニング段階におけるラット肝細胞を用いた細胞毒性試験は、intrinsic DILIをターゲットとしたものである。この試験は、少量の化合物を用いてハイスループットで実施できることから、評価スピードや動物福祉の観点から動物試験のサロゲートとしては有用な試験であるが、iDILIを回避するパラメーターとしては不適な可能性がある。本稿では、予測が難しく、製薬企業にとって致命的となるiDILIをターゲットとし、iDILIを避けるためにどのような評価系が有用なのかについて紹介する。
収録刊行物
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- 谷本学校 毒性質問箱
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谷本学校 毒性質問箱 2020 (22), 74-81, 2020-09-26
安全性評価研究会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390573792568770432
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- ISSN
- 24365114
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可