The Genealogy of the Fudō Myōō Narrative in Kakuban

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  • 覚鑁における不動明王説話の系譜
  • カクバン ニ オケル フドウ ミョウオウ セツワ ノ ケイフ

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Abstract

興教大師覚鑁の生涯を大きく区分すると、高野山大伝法院造営・伝法会復興の時期と根来における晩年期に分けられる。覚鑁の根来移住のきっかけについて『撰集抄』をはじめとして不動明王化現説話とともに語られる。覚鑁をめぐる不動明王説話は単なる霊験譚のみではなく、法流の移転を考える際に無視できない問題である。本稿では、覚鑁の根来移住とともに語られた不動明王説話の成立と展開について考察し、中世に流布していた覚鑁に関する記憶の系譜を整理する。

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