エントロピー最小化基準による適応型テスト

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Adaptive Test by Minimum Entropy Criterion
  • A problem of test information function
  • -テスト情報関数の問題点-

抄録

<p>まず、適応型テストにおけるテスト情報関数の問題点をシミュレーションによって示した。適応型テストにおいては、データが独立に同じ確率分布に従う(iid)という仮定が成り立たない。また、データ量もテストの開始時では情報関数でパラメタ推定値の分布が推測できるだけ十分に多いというわけでもない。これらのため、テスト情報関数によるパラメタ推定値の標準偏差の推測が、真の標準偏差とかなり異なるものとなりうることがシミュレーションによって示された。情報関数を用いない適応型テストとして、エントロピー最小化基準による方法が提案された。エントロピー最小化基準は、精神物理学的測定においてKontsevich and Tyler(1999)によって用いられており、その方法はΨ法と呼ばれている。このΨ法を適応型テストに適用した場合を、シミュレーションによって調べた。事前分布として正規分布を用いた場合は推定値に保守的バイアスがかかるが、一様分布を事前分布とした場合は情報関数を用いるものと同じ性能であることが確認された。エントロピー最小化基準による方法の検討をさらに進めることの意義が述べられるとともに、多次元因子モデルにも適用可能であることが指摘された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573803610311424
  • DOI
    10.24690/jart.3.1_35
  • ISSN
    24337447
    18809618
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ