兵庫県南東部における自然回復緑化地での林分構造の動態と管理方法の検討

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タイトル別名
  • Inferring management and dynamics of stand structure of a natural revegetation site in southeastern Hyogo Prefecture

抄録

<p>周辺の天然生二次林との連続性を目的とする自然回復緑化においては、種組成や林分構造の定量的評価が必要とされる。一方、一度の植栽で目標植生を実現するのは困難である。そこで本研究では持続的な管理が自然回復緑化地の植生動態に与える影響を評価し、管理方法について検討することを目的とし、マツ枯れ予防のために試験的に伐採した緑化地(伐採区)と伐採していない対照区、及び緑化地に隣接しマツ枯れが進行している二次林(目標林)における9年間の林分構造の変化を調査・解析した。</p><p>伐採区ではコナラやソヨゴの成長により、優占種が目標林の植生に近づいていたが、対照区はアカマツの成長により、目標林とは異なる植生へと遷移していた。一方目標林区ではマツ枯れ後ソヨゴの優占する退行遷移が続いていたが、徐々にソヨゴの個体数が減少しており、コナラ林へと遷移が進んでいた。</p><p>これらの結果からマツの伐採により緑化地の林分構造は目標とする天然生二次林に近づいたことが示された。</p><p>自然再生緑化においては、群集解析などの定量的手法を用いて、目標林のモニタリング、緑化目標の設定、伐採・植栽などの管理を継続的に行うことが望ましい。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573947526635008
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_448
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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