枯死木の炭素貯留量に影響を及ぼす環境要因の解析

DOI
  • 川西 あゆみ
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 石塚 成宏
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 酒井 佳美
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 相澤 州平
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 平井 敬三
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 稲冨 素子
    農研機構 農業環境変動研究センター農業情報研究センター
  • 大曽根 陽子
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所立地環境研究領域
  • 南光 一樹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林防災研究領域
  • 鵜川 信
    鹿児島大学農学部

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of environmental factors influencing carbon stocks in dead wood

抄録

<p> 森林の枯死木は気候変動枠組条約における森林吸収源の一つであり、倒木、根株、立枯木からなる。その炭素蓄積量は森林全体の5%程度だが、分解の半減期が数年から数十年程度であり、数十年単位での炭素循環予測には重要な役割を果たしていると考えられる。枯死木の炭素量は、林分のバイオマス量や林齢だけでなく、伐採や間伐などの森林管理、雪害や台風などの風倒害などの影響を受けると考えられる。そこで日本全国2,674箇所の調査から得られた枯死木 (倒木、根株、立枯木)の炭素蓄積量を目的変数とし、気象、材積、施業履歴などの要因を説明変数とした一般化線形モデル (GLM)を用いて枯死木量の決定要因を解析した。その結果、炭素蓄積量に影響を及ぼす要因として、材積、所有区分 (国有林、民有林)、平均気温、標高、優占樹種、施業履歴が選択された。また、天然林の蓄積量は 6.2 MgC/ha (1087地点)と人工林9.0 MgC/ha (1075地点)よりも少なかった (p <0.001)。世界の倒木、根株、立枯木の割合と比較したところ、日本の人工林は根株の割合が多くイタリアと類似していた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573947534753920
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_173
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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