林地の伐採されやすさに影響する要因の近隣自治体間での比較

DOI
  • 山田 祐亮
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林管理研究領域
  • 志水 克人
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林管理研究領域

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of drivers of forest harvesting among neighboring municipalities

抄録

<p>実効性の高い森林計画を策定するためには、対象とする地域の林業の傾向、ひいては伐採が行われやすい林地の条件を把握することが重要である。本研究では皆伐の行われやすさに影響する林地の条件を地域ごとに明らかにするため、研究対象地の隣接する3つの某市で皆伐の有無を目的変数としたロジスティック回帰を行った。その際、ステップワイズ法により、林齢、樹木のサイズ、材積、小班面積といった林相、傾斜、道からの距離、建造物からの距離といった地理的条件、所有者の在/不在といった社会的条件を候補として変数選択を行った。また、オッズ比により選択された説明変数の目的変数への影響を確認した。その結果、森林組合を中心とした皆伐施業が盛んな市では、傾斜等の施業の収益性に関する変数の影響が大きかった。一方で、新規参入や県外の林業事業体による皆伐施業が多い市では、地理的条件の影響は小さく、収益性以外の要因が施業地選定に影響していると考えられた。本研究から施業の空間的傾向は地域により大きく異なり、地域における森林管理にはそれぞれの傾向に沿った計画策定が重要であることが示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573947534774144
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_274
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ