フタバガキ科樹木<i>Shorea albida</i>の遺伝的多様性と集団構造
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- 小笠原 実里
- 愛媛大学大学院連合農学研究科
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- Cobb Alexander R.
- Singapore–MIT Alliance for Research and Technology
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- Sukri Rahayu S.
- ブルネイ大学
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- Metali Faizah
- ブルネイ大学
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- 上谷 浩一
- 愛媛大学大学院農学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Genetic diversity and structure for <i>Shorea albida</i> (Dipterocarpaceae) in Brunei Darussalam
抄録
<p>ボルネオ島北部の泥炭湿地林で優占するShorea albidaは、伐採等により集団サイズが減少しており、効果的な保全には遺伝的情報が必要である。本研究では、ブルネイのS. albida 11集団・166個体について、18のマイクロサテライト領域の遺伝子型を決定し、遺伝的多様性や遺伝的構造を評価した。ヘテロ接合度の期待値は種全体で0.402となり、先行研究の同属種に比べて低い値を示した。BOTTLENECK解析では過去の集団拡大が沿岸の7集団で検出され、約5000年前に形成された泥炭湿地に少数個体が移住後、集団サイズを拡大させたことを示唆した。また、S. albidaは北ボルネオに固有で集団サイズが小さいため、遺伝的多様性の低さは創始者効果と分布域の狭さに起因すると考えられる。さらに、STRCUTURE解析から2集団(Ingei、Labi Road 3)が他の集団と遺伝的に異なることがわかった。これは、Ingeiは内陸に位置し、Labiの一部地域は高標高であるため、氷河期の海水準変動の影響が小さく、レフュジア集団として維持されてきたことに起因すると考えられる。</p>
収録刊行物
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- 日本森林学会大会発表データベース
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日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 378-, 2022-05-30
日本森林学会