根圏低酸素・低pHのストレスが<i>Melaleuca cajuputi</i>の窒素吸収に与える影響
書誌事項
- タイトル別名
-
- Effects of low pH stress and rhizospheric hypoxia stress on the nitrogen uptake of <i>Melaleuca cajuputi</i> seedlings
説明
<p>熱帯地域における森林の減少、劣化が止まらない中、熱帯荒廃地における森林再生のための技術開発に資する樹木生理学の知見の蓄積が望まれている。熱帯荒廃地の多くは土壌が酸性であり、特に酸性硫酸塩土壌では土壌pHが極度に低いことが植物の生育阻害要因となっている。また、土壌間隙が水で飽和して土壌の通気性が損なわれることにより生じる根圏低酸素ストレスは、低湿地域での植物の主要な生育阻害要因であるだけでなく、通水性が不良な土壌における降雨後の一時的な飽水状態も含めて考えると、植物がしばしば直面する環境ストレスである。熱帯低湿地に分布するMelaleuca cajuputiは、根圏低酸素ストレスに極めて高い耐性を備えており、低湿地域の荒廃地における有力な造林候補樹種である。本種は低pHストレス下でも生育が阻害されず、根圏酸素濃度が低い場合でも低pHストレスによって生育が阻害されないことをこれまでに報告した。アンモニア態窒素と硝酸態窒素の吸収と地上部への輸送が根圏低酸素ストレスと低pHストレスによってどのような影響を受けるかについて、Eucalyptus camaldulensisやAcacia mangiumと比較しながら報告する。</p>
収録刊行物
-
- 日本森林学会大会発表データベース
-
日本森林学会大会発表データベース 133 (0), 421-, 2022-05-30
一般社団法人日本森林学会