奥秩父山地における気温・地温の広域時系列予測モデル

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タイトル別名
  • Time-series modeling of air and soil temperature applicable to the Chichibu Mountains

抄録

<p>気温・地温は広く生態系に影響を及ぼす重要な要因である。例えば、光合成速度などの植物の機能、また、土壌有機物の分解速度などは気温や地温に左右されることが知られている。したがって、森林生態系の構造・機能や生態系内の生物の挙動を把握するには森林内の様々な場所で経時的に気温や地温を把握する必要性がある。しかし、広大な森林の各地で同時に気温や地温を連続測定するには多大な費用と労力が必要であり、現実的ではない。そこで、本研究では、状態空間モデルの枠組みで、森林景観内の任意の場所の気温・地温を、対象森林近くの気象観測データ(気温、地温、日射量等)と、容易に入手できる森林の環境データ(標高、斜面傾斜・方位、胸高断面積合計等)から予測するモデルを作成した。気温・地温データに内在する周期性と空間的自己相関に正しく対処するため、周期性と空間的な自己相関のランダム効果をモデルに取り入れた。約35km2の天然林内の30ヶ所で気温・地温を継続測定し、ベイズ推定の手法でモデル内のパラメータ値を推定した。得られたモデルによって、森林内各所の気温・地温の時系列を精度よく予測することが可能となった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573947534819456
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_491
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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