萌芽枝整理された根株移植個体の樹液流速

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タイトル別名
  • Sap flow rate of transplanted trees after sprout thinning

抄録

<p>根株移植は、樹木個体を地際から伐採し、緑化資材として利用するものであるが、樹種によっては萌芽枝を多数発生させることから移植後の適切な管理が必要となる(萌芽枝整理)。</p><p>萌芽枝整理は葉量減少をともなうことから、根株移植個体の光合成生産や水分収支などに影響するため、適切な伐採量を設定する必要がある。薪炭材利用樹種については伐採後の成長などの研究例が散見されるものの、成長を制御する樹木生理学的因子の変化については不明な点が多い。成長制御に関わる個体の水分状態の目安として樹液流速がある。樹液流速は、樹木周囲の物理的環境とともに、種ごとの水分通導組織、葉量と根量のバランス、というような樹体の構造によっても異なる。</p><p>本研究では、九州大学構内の根株移植されたアラカシを対象として、萌芽枝整理前後での樹液流速の変化について検討した。2021年10月中旬に対象個体の1本の萌芽枝に樹液流速センサーを装着した。萌芽枝整理は11月中旬に行い、対照木、50%整理、80%整理の3処理を設定した。伐採前後での急激な変化はなかったが、12月の樹液流速の低下の度合いは対照木、50%整理、80%整理の順に小さくなっていた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390573947542769280
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_417
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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