奥秩父山地における航空レーザデータを用いたササ稈密度の推定

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タイトル別名
  • Dwarf bamboo culm density estimation using airborne LiDAR data in the Chichibu Mountains

抄録

<p>日本の森林林床では,ササ類が優占していることが多く,樹木更新の主要な阻害要因となるとともに,炭素固定などの生態系機能を果たしている。したがって,ササ類の生育状況を正確に把握することは,適切な森林管理を行うため重要である。しかし,直接観察により,ササ類の生育状況を広範囲で正確に把握することには,労力と費用がかかり,現実的ではない。そこで,本研究では,航空レーザー測量のデータを使用して,スズタケの稈密度を推定する方法を確立した。対象地は東京大学秩父演習林栃本地区で,航空レーザーデータ(2011年)と60箇所の固定調査地におけるスズタケ稈本数データ(2013年)を使用した。ポイントクラウドから算出した林床高さ別の相対的ポイント数から稈密度を推定する統計モデルを構築した。稈密度推定を統計学的・生物学的に無理のないものにするため,次の3点が考慮された:1)稈本数がゼロ過剰ポアソン分布に従う,2)モデルが最大稈密度をもつ,3)空間的な自己相関を考慮する。作成されたモデルによる稈密度推定の精度は高く(決定係数: 93.1%,RMSE: 6.84本m-2),東京大学秩父演習林栃本地区全域(51.26km2)のスズタケ稈密度マップが得られた。</p>

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  • CRID
    1390573947550599168
  • DOI
    10.11519/jfsc.133.0_304
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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