P-1-C-16 体温変動のある重症心身障害児に対する保温方法
書誌事項
- タイトル別名
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- −頸部から肩の保温の検討−
抄録
はじめに 重症心身障害児であるA児は、低体温症のため電気毛布の使用、掛け物の調整、着衣の調節などのケアを行ってきた。しかし、入浴や処置後の低体温や、電気毛布使用による保温過多のための高体温など変動が激しかった。頭頸部の被覆が保温に有効であると報告があり、人工呼吸器を装着中のため、寝具での保温が不十分と考え、頸部から肩をバスタオルで覆う方法を取り入れた。その結果、体温の変動が減少したので報告する。 事例紹介 出生後の髄膜脳炎後の脳性麻痺による人工呼吸器装着の超重症児8歳 取り組み内容 患児には、通気性・吸湿性のよい綿素材のバスタオルを使用し、頸部から肩にかけての保温(以下、頸部保温)を行った。電気毛布の温度設定を一定とし、体温低下時は掛け物を追加した。検温を深夜、日勤、準夜の各勤務内に2回測定し調節を行った。頸部保温以前は、朝晩の寒暖差が大きい5月に特に低体温となることが多かったため、この時期に注目し検討評価を行った。 経過 頸部保温は、2010年8月から行った。頸部保温以前の2010年5月の体温は、平均35.4±4.3℃(33.0〜37.3℃)であった。頸部保温後の2011年5月の体温は、平均36.0±2.7℃(34.4〜37.1℃)であった。2011年1月以降は肺炎に罹患せず経過していた。 考察 生命維持が可能な範囲に体温を保つことは最も重要であり、その変動をより一定に保つことが、その他の身体機能の恒常性の維持にもつながる。今回の事例では、頸部保温により、熱放散を遮断し体温の低下が改善された。また、スタッフ間でケアを統一することにより、体温の変動を少なく出来たのではないかを考える。このことにより、肺炎などの感染症予防に影響を及ぼしたと考えられた。 結論 バスタオルでの頸部保温は安定した体温コントロールに有効であった。
収録刊行物
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- 日本重症心身障害学会誌
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日本重症心身障害学会誌 37 (2), 304-304, 2012
日本重症心身障害学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390574036142764032
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- ISSN
- 24337307
- 13431439
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可