Mepolizumabとdupilumabとで上下気道の反応性が異なった喘息合併好酸球性副鼻腔炎の1例

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  • Eosinophilic chronic rhinosinusitis accompanied by asthma with dissimilar upper and lower airway responsiveness to mepolizumab and dupilumab: A case report

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抄録

<p>好酸球性副鼻腔炎は喘息を合併することが多く,鼻症状は喘息の増悪因子である。経口ステロイドの投与で治療に難渋する症例には近年生物学的製剤が使用されることが多い。</p><p>症例は70歳代男性。5年ほど前にCOPD合併アスピリン喘息と診断され,経口ステロイドを含む治療を受けたもののコントロール不良のため,mepolizumabが開始された。喘息発作は減少したが経口ステロイドの減量はできなかった。mepolizumabを2年4ヵ月継続後に,鼻症状および鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎が発症したため,副鼻腔炎および喘息の改善を期待しdupilumabに変更した。JESRECスコア15点,喘息の合併,鼻茸の生検結果から重症好酸球性副鼻腔炎と診断した。dupilumab投与7ヵ月目で嗅覚障害以外の鼻症状,副鼻腔炎は改善したものの肺機能および喘息症状の改善は認められなかった。</p><p>反応性の差異を来しうる上下気道を正確に評価し治療を行うためには,呼吸器内科と耳鼻咽喉科の連携は欠かせない。</p>

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