血清<i>H.pylori</i>抗体および内視鏡報告書の改善と受診者の行動変容に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Report on Behavioral Shift in Patients after Changes in <i>Helicobacter pylori</i> Antibody Titer and Endoscopy Report Sheets
  • 血清H.pylori抗体および内視鏡報告書の改善と受診者の行動変容に関する検討
  • ケッセイ H.pylori コウタイ オヨビ ナイシキョウ ホウコクショ ノ カイゼン ト ジュシンシャ ノ コウドウ ヘンヨウ ニ カンスル ケントウ

この論文をさがす

抄録

<p>目的:上部消化管内視鏡検査(以下,内視鏡)施行後,ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori: HP感染性萎縮性胃炎が疑われる受診者には医師から医療機関受診の必要性を説明していたが,人間ドック成績表に抗HP抗体価を反映した判定がされていないため,除菌治療を受けずに経過している症例があった.そのため,内視鏡判定の結果処理工程を改善し,医師のコメントが記載された内視鏡結果報告書を作成した.そして改善後の受診行動を検討した.</p><p>対象と方法:約5ヵ月間に人間ドック内視鏡とHP抗体検査をした受診者のうち,医療機関受診が必要とされた35名を対象とし,電話による聞き取りを行った.</p><p>結果:電話回答があったのは31名,電話不通者は4名で,そのうちHP除菌実施は21名,除菌薬未服が1名,除菌既往歴があり抗体価の経過観察指示は2名,HP感染がないと診断されたのが1名,医療機関未受診は6名,電話での受診勧奨後,除菌を実施したのは1名であった.</p><p>結論:対象者の一部を除いては,HP抗体価を加味した内視鏡結果を理解し,自ら行動できていた.しかし,電話不通者を含めた一部の対象者の行動変容を起こすため,結果票以外からHPに関連する知識,除菌治療の情報提供が必要であると考察した.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ