長期停滞論とネオ・フィッシャー政策

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タイトル別名
  • Secular Stagnation and the Neo-Fisher Policy
  • チョウキ テイタイロン ト ネオ ・ フィッシャー セイサク

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抄録

リーマン危機(2008年)以後の「大不況」(The Great Recession)から世界経済は立ち直ったが、大 不況以前に比べて経済成長率の低下は疑うべくもない。いわゆる「長期停滞論」には需要サイドと供給サイド、それぞれに原因を求める立場がある。景気回復後も継続する低インフレやデフレから脱出する方法として近年注目されているのが「ネオ・フィッシャー政策」である。これは、「インフレ率が目標水準に到達してないからこそむしろ利上げによってインフレ率を上げることができる」という新奇で大胆な理論であるが、最近の米国FRB の果敢な利上げ政策に影響を与えていると考えられる。しかし、現在のように金融資産が膨張した経済では、株式市場、債券市場ともに金利上昇に対し脆弱となっており、ネオ・フィッシャー政策の持続性は疑わしい。

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