ルビーの深紫外センサ応用

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  • UVC sensor application of ruby

抄録

<p>はじめに</p><p>波長 100~280 nm の C 波紫外線(UVC)を発する LED(UVC LED)によって、 UVC による殺菌機能を手軽に使用することが可能になった。しかし、 UVC を安全に使用するためには簡便で高感度な検出器が必要である。そこで、 UVC の照射で波長 670~800nm の蛍光を発するコランダム構造をもつ赤色の結晶であるルビー(Cr 添加 Al2O3)と可視・近赤外用 Siフォトダイオードを組み合わせた蛍光増強フォトダイオード(Fluorescence-enhanced PD; FE-PD)を試作した 1。さまざまな Cr 濃度のルビーを使用した FE-PD による UVC 測定結果を報告する。</p><p>実験</p><p>浮遊帯域溶融法(FZ 法)で育成した Cr 濃度0.1~6.0 mol%のルビー結晶の蛍光・励起スペクトルおよび試作した FE-PD の UCV 検出特性を測定した。ルビーを使用した FE-PD を図1 の測定装置を用いて評価した。光源は UVCLED(波長 265 nm および 275 nm)を用いた。UVC LED の印加電流と UVC 強度が比例することがわかったので、印加電流を 0~40mA に変化させて FE-PD の出力を測定した。</p><p>結果</p><p>UVC による励起では、 1.0 mol%以下の低 Cr濃度のルビーでは波長 694 nm 付近に鋭い蛍光ピークが、 2.0 mol%以上の高 Cr 濃度のルビーでは波長 770 nm 付近に幅広の蛍光ピークが確認できた。ルビーを使った FE-PD による UVC(波長 275 nm)の測定結果(図 2)からルビーを使用した FE-PD の出力は UVC 強度に比例することがわかった。ルビーは FE-PD 用の蛍光体として応用が期待できる。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390574181047787008
  • DOI
    10.14915/gsj.44.0_16
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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