書誌事項
- タイトル別名
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- Acute brain swelling in the course of fulminant pituitary apoplexy probably induced by cytokine storm: A case report
- サイトカインストーム ニ ヨル キュウセイ ノウ シュチョウ ガ スイサツ サレタ ゲキショウガタ カスイタイ ソッチュウ ノ 1レイ
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抄録
<p> 下垂体卒中は稀に急速に進行し予後不良の症例があり,その要因は十分に解明されていない.サイトカインストームにより急性脳腫脹を合併したと考えられる劇症型下垂体卒中の1症例を経験したので報告する.症例は38歳女性.最近,顔貌の変化,指輪サイズ,靴サイズの増大を自覚していた.早朝に突然の頭痛で発症,4時間後に当院に救急搬送された.神経症状はなく,直ちにcomputed tomography(CT)とmagnetic resonance imaging(MRI)を施行した.下垂体卒中と診断し,入院となった.下垂体ホルモン基礎値および負荷試験の結果から,growth hormone(GH)産生下垂体腺腫と考えた.発症20時間後に左外転神経麻痺が出現した.発症27時間後,左視力障害,軽度意識障害が出現した.発症30時間後,39.9度の高熱が出現した.下垂体卒中による神経障害の増悪と判断して,発症37時間後,経蝶形骨洞下垂体腫瘍摘出術を問題なく終了した.術直後より覚醒不良,瞳孔散大を認めた.緊急CTでは手術局所の出血などは認めなかったが,脳全体が著明に腫脹していた.CT angiography(CTA)を施行し,poor‒fillingを確認した.全脳腫脹とpoor‒fillingの原因として,壊死組織に起因するサイトカインなどによるサイトカインストームの可能性を考え,発症44時間後に血中のインターロイキンinterleukin (IL)‒4, ‒6, ‒8, ‒10,tumor necrosis factor‒alpha(TNF‒α)を測定した.血中IL‒6が257.0 pg/ml(正常4.0以下)と異常高値であった.摘出標本の組織内IL‒6は7660 pg/g tissueで,血中値の約30倍の高値を示したことから,IL‒6の異常高値は壊死組織から由来したものと考えられた.急性脳腫脹の原因として,壊死組織から脳底槽に拡散した大量のサイトカインにより強い血管攣縮が誘発された可能性が推察された.</p>
収録刊行物
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- NEUROSURGICAL EMERGENCY
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NEUROSURGICAL EMERGENCY 27 (1), 50-57, 2022
特定非営利活動法人 日本脳神経外科救急学会 Neurosurgical Emergency
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390574181079287040
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- NII書誌ID
- AA11553357
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- NDL書誌ID
- 032306546
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- ISSN
- 13426214
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可