実習中の学びを可視化するmanaba活用効果の分析と課題

書誌事項

タイトル別名
  • The analysis and the subject of the manaba practical use effect which visualize learning under training
  • ジッシュウ チュウ ノ マナビ オ カシカ スル manaba カツヨウ コウカ ノ ブンセキ ト カダイ

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説明

本研究は,平成26年前期開講「介護総合演習Ⅰ」と「介護福祉実習Ⅰ」を履修している学生を対象としてmanabaを活用した授業展開の結果をまとめたものである。授業を進めるにあたり本年度4月に本学に導入されたmanabaを活用して,配布資料及び実習に使用する様式等の記入方法や演習課題に使用した。対象学生18名は,兵庫県下6施設に分かれて20日間(平成26年8月18日~9月20日)の実習を無事終了することができた。学生は,実習期間中毎回manabaに日誌を送付し,毎日担当教員とアクセスの機会をもった。研究方法として,後期授業内においてmanaba活用に対する教育効果確認のため6構造40項目の自記式質問紙調査を実施した。SPSS統計解析を用い分析することにより,以下4項目が明らかになった。①コミュニケーションの戸惑いや緊張感の高い学生に対し,実習中の学習内容の可視化は,行動の裏づけや振り返りによる態度形成に影響を及ぼすことが分かった。②「支援を受ける場」,「評価を得る機会」として効果的な関わりが見込まれる。あらかじめ実習内容等学生の個別学習状況が把握できているため,巡回指導及び帰校日での指導が細やかで焦点を絞った指導が可能になる。③manabaに記録が蓄積されるため,学習履歴や人間的成長が学年単位で確認できる。④将来的に介護現場において,評価や支援を可能にする人材として成長が期待できる。課題としては,入学当初からmanaba使用を前提とした学内・自宅両面でのPC環境充実が基本となる。実習事前・中・事後におけるmanabaシステム支援の多様性や実習期間中教員の指導介入回数への工夫等があげられる。

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