HISCL<sup>TM</sup> SARS-CoV-2抗原定量値に対するカットオフ値のバリデーション―当院における新型コロナウイルス抗原検査の現状と課題―

DOI
  • 金 貞姫
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 菊地 良介
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 鈴木 敦夫
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 度會 理佳
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 細山田 理葉
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 奥村 由依
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 戸上 恭葉
    名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門
  • 松下 正
    名古屋大学医学部附属病院検査部・輸血部

書誌事項

タイトル別名
  • Validation of cutoff index for diagnosing COVID-19 using HISCL<sup>TM</sup> SARS-CoV-2Ag reagent: Current status and challenges of SARS-CoV-2 Ag test in Nagoya University Hospital

抄録

<p>新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)において,迅速かつ精確なスクリーニング検査体制の拡充はCOVID-19感染者への早期介入を可能とし,感染拡大防止と重症化抑止を図る点で重要である。当院ではCOVID-19スクリーニング検査としてHISCLTM SARS-CoV-2抗原検査を採用している。一方で,抗原検査陽性と判定されてもPCR検査で陰性となる症例が散見され,偽陽性反応が課題として挙げられた。今回我々は,当院でのSARS-CoV-2抗原検査実績の検証と,測定結果から定量値に対するカットオフ値のバリデーションを行った。対象とした6,646件で陽性判定の1.0 cutoff index(C.O.I.)を用いた場合,71件で陽性(1.0~47,318.6 C.O.I.)であった。その内,PCR検査等による確定診断からCOVID-19は48件であり,1.0 C.O.I.での陽性一致率は67.6%であった。しかし,Receiver Operating Characteristic解析から算出したC.O.I.は3.95で,Area Under the Curveは0.93であった。HISCLTM SARS-CoV-2 Ag試薬を用いた抗原検査では陽性判定を4.0 C.O.I.とした場合,陽性一致率は95.3%となり有用性が増す可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 71 (3), 457-464, 2022-07-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390574334779992576
  • DOI
    10.14932/jamt.22-11
  • ISSN
    21885346
    09158669
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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