認知症高齢者について学ぶ機会とイメージ 大学入学時にアンケート調査を実施して

書誌事項

タイトル別名
  • Mental Images toward the Demented Elderly and Opportunity to know about the Demented Elderly
  • ニンチショウ コウレイシャ ニ ツイテ マナブ キカイ ト イメージ : ダイガク ニュウガクジ ニ アンケート チョウサ オ ジッシ シテ

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説明

認知症を患い徘徊で行方不明になっている者が1万人を超えている現状において、警察や地域住民が協力して徘徊による行方不明者を減らすことが望まれている。そこで、地域住民の一員である学童期・思春期の者が、認知症に関して学ぶ機会があるのかその現状を把握することを目的に、大学入学直後の学生71名にアンケート調査を実施し、その現状から今後の展望を導くことを目的とした。その結果、都道府県・市町村や卒業した高等学校の学科によって、認知症に関して学ぶ機会や認知症のイメージに差は見られず、認知症サポーター養成講座の受講は進んでいないことが明らかになった。そして、小中高の教育現場で認知症について学ぶ機会は少なく、認知症のイメージは否定的イメージをもっている者が多く、徘徊が疑われる人に遭遇した場合に声をかけることができないと答えた者が多かった。今後は、認知症高齢者を地域で支えていくために認知症に関心が持てるよう、認知症教育の必要性が広く国民に周知できるように啓発していくとともに、肯定的イメージ に変化させるために、学童期・思春期から認知症について正しい知識をもったうえで認知症高齢者との交流を促し、不安にならない対応を習得することが必要である。このことにより、認知症になっても安心して生活できる地域作りにおいて、小中高生が大きな力になる可能性があると示した。

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