自然科学系大学院生の研究時間と満足度に長時間研究文化が及ぼす影響
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- 久保 京子
- 東京大学大学院
書誌事項
- タイトル別名
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- Graduate Student Working Hours and Satisfaction with Teaching / Research Outcomes
- 性差に着目して
抄録
<p> 本稿の目的は,Nature PhD Career Survey 2019を用いて大学院生における研究時間の長時間化の要因および長時間研究文化と教育/研究成果への満足度の関係の性差を明らかにすることである.本稿から得られた知見は以下の3点である.第一に,研究時間の長時間化は男女共通して長時間研究文化によって促進され,男性では若年者で促進され,女性では若年者や12歳未満の子どもを持つ学生で阻害される.第二に,長時間研究文化は女性の教育への満足度に負の影響を及ぼす.第三に,長時間研究文化は女性の研究成果への満足度に負の影響を及ぼし,長い研究時間そのものは男性の研究成果への満足度を高める.以上の知見から,自然科学系分野でみられる長時間研究文化は女子学生の教育/研究成果への満足度に不利に作用するといえる.</p>
収録刊行物
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- 高等教育研究
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高等教育研究 24 (0), 155-174, 2021-08-10
日本高等教育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390574500939453696
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- ISSN
- 24342343
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可