両生類変態試験(AMA)について

DOI
  • 山本 格
    石原産業株式会社 中央研究所 安全科学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • The Amphibian Metamorphosis Assay

抄録

<p>農薬の登録にはヒトへの安全性評価に加え、環境中に生息する生物に対する影響評価も必要である。近年、化学物質による内分泌かく乱作用 (ED) に関心が高まっている。化学物質がEDの基準に該当するかどうかはヒトと非標的生物 (環境生物)のそれぞれで評価する手法がとられている。ED評価では、EATS (エストロゲン、アンドロゲン、甲状腺、ステロイド産生)様式に注目したin vitro/in vivoの様々な試験法が開発され、化学物質の有害性評価の試験方法としてOECDのテストガイドラインとして採択されている。OECDの環境毒性分野テストガイドライン231、両生類変態試験(AMA)は環境生物を用いたEDスクリーニングアッセイの1つで、視床下部-下垂体-甲状腺(HPT)軸の正常な機能を妨げる可能性のある被験物質の特定を目的とした試験である。HPT軸は両生類の変態と強く関連しており、被験物質に暴露されたオタマジャクシの発育が正常に比べて遅延する/促進するかどうかに基づいて、被験物質の甲状腺に対する影響を検出することができる。試験動物種は実験室での飼育や入手が容易なアフリカツメガエル(Xenopus laevis)である。また本種はホルモン注射により繁殖が可能なため、試験に使用する大量のオタマジャクシを得ることが可能である。本発表ではアフリカツメガエルのオタマジャクシの変態を応用した両生類変態試験について紹介する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390574666166750592
  • DOI
    10.14869/toxpt.49.1.0_s6-2
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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