肩回旋肢位が肩伸展時の上肢の筋活動に与える影響

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肩伸展を行う際の肩回旋肢位が肩周囲筋の筋活動に与える影響について検討した.対象は健常者8名とした.肩回旋肢位は,外旋(ER),内旋(IR),最大内旋(MIR),測定筋は三角筋後部,肩内転筋群,上腕三頭筋,僧帽筋下部とした.各筋の%MVC(%Maximum Voluntary Contraction)を各回旋肢位で比較した.三角筋後部はERがMIRやIRと比較して有意に低値であった(ともにp < 0.05).肩内転筋群ではMIRがIRやERと比較して高値であった(ともにp < 0.01).上腕三頭筋はMIRがIRやERと比較して低値であった(IR:p < 0.01,ER:p < 0.05).僧帽筋下部はERがMIRやIRと比較して高値であった(ともにp < 0.01).<BR> 肩内転筋群がMIRで高値を示した要因は肩内旋により小結節陵が関節窩に接近することで広背筋,大円筋の肩伸展方向のベクトルが増大したことであると考えた.一方,肩内旋による肘頭の位置が上腕三頭筋による肩伸展の貢献度に関連したと考えた.肩伸展時,肩内転筋群の筋活動を高める回旋肢位がMIRであった.

Journal

  • Katakansetsu

    Katakansetsu 46 (1), 1-4, 2022

    Japan Shoulder Society

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