前立腺全摘除術後の経会陰超音波動画像を用いて骨盤底筋の収縮を自動評価する手法の開発
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of a method using transperineal ultrasound movies for automatic evaluation of the contraction of pelvic floor muscles in men after radical prostatectomy
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説明
目的:本研究は,ロボット支援根治的前立腺全摘除術後の男性患者の経会陰超音波動画を用いて,自動的に計測し骨盤底筋の収縮を評価する手法を開発した.方法:先行研究で使用した40 枚の動画像を使用した.エキスパート2名のディスカッションと観察点の追跡容易性から恥骨と直腸肛門角の距離を指標として定めた.経会陰超音波の動画像4枚を用いて7つの追跡手法を検討した.動画像40 枚の恥骨−直腸肛門角距離を計測し,専門家が主観的に評価した2つのレベル(よく動く/ 中程度)でその値を比較した.結果:7つの追跡手法のうち,Kernelized Correlation Filter(KCF)は,4本の動画において安静時から収縮時までの恥骨と直腸肛門角を追跡でき,フレームレートは66-77 であった. KCF で計測された恥骨-直腸肛門角距離のベクトル長とX軸長の安静時から収縮時の変化率は,主観的に評価した「よく動く」と「中程度」の間で有意に異なった.結論:前立腺全摘除術後の超音波画像上の恥骨と直腸肛門角を追跡し,骨盤底筋の収縮を自動評価する手法が開発された.<br><br>【キーメッセージ】<br>1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?<br> 研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?<br>→ 経会陰超音波画像上での男性の骨盤底筋の収縮機能評価が,術者の主観に依存していること.<br><br>2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?<br>→ 客観的・定量的に,男性の骨盤底筋の収縮の程度を自動に計測できるようになる.術者の経験に依存せず,正確な骨盤底筋の収縮機能評価が可能となる.骨盤底リハビリテーションの訓練効果のモニタリングなどへ応用できる.<br><br>3.今後どのような技術が必要になるのか?<br>→ 骨盤底筋の筋力評価には,収縮の持続力などの評価技術の開発が必要である.
収録刊行物
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- 看護理工学会誌
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看護理工学会誌 9 (0), 242-252, 2022
看護理工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390574732434088960
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- ISSN
- 24326283
- 21884323
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- 本文言語コード
- en
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可