女子学生のコロナ禍における食生活の変化

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タイトル別名
  • Changes in eating habits of female students in COVID-19

抄録

<p>【目的】2020年から新型コロナウイルス感染症が日本に広まり、緊急事態宣言が発令された。大学では遠隔授業が取り入れられ、自宅で過ごす時間が増えて日常生活は大きく変化した。そこで、これまでの食生活(コロナ前)と2020年の食生活(コロナ禍)を比較し、女子学生の食生活におけるコロナ禍の寄与について検討した。</p><p>【方法】対象者はN女子大学と短期大学部の学生288名である。調査は自記式質問紙を用いて行い、その場で回収した。質問は属性、食生活について、デリバリーについて、テイクアウトについて、外食についての計26問である。データはエクセルで集計し、χ2検定を行い、統計的有意水準を5%で示した。</p><p>【結果・考察】対象者の出身地は愛知県が85%と最も多く、83%が自宅から通学していた。コロナ禍になり食生活に変化が「ある」と回答した人は44%で、「ない」は56%であった。あると回答した人のうち、増加したと感じた項目の上位は「自宅で食事」や「自宅で料理」、「デリバリーの利用」であり、減少したと感じた項目の上位は「外食」、「テイクアウトの利用」、「惣菜の利用」であった。減少したと感じた「テイクアウトの利用」はコロナ禍でも65%と多く、「デリバリーの利用」25%の2倍以上利用されていた。デリバリーを利用しない理由として、配達範囲外や価格が高いという理由があげられた。コロナ前とコロナ禍で有意差を認めたのは、増加した「家庭料理の頻度」と「テイクアウトの利用頻度」および減少した「外食の頻度」であった。この結果より、コロナ禍は家庭料理を家で喫食する機会を増加させ、外食回数の減少に寄与したことが示され、学生の食事生活における感染予防対策に繋がったと考えられた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390574754488980992
  • DOI
    10.11402/ajscs.33.0_131
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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