包丁操作の教育方法とその実践効果

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タイトル別名
  • Educational methods for kitchen knife operation and their practical effects

抄録

<p>【目的】包丁操作について、モーションキャプチャーなどを用いたバイオメカニクス的研究を行ってきた。その中で包丁操作が巧な者の包丁操作には共通点があることを見出した。それらの共通点を抑えて指導することで、包丁操作技術が短時間に向上するのではないかと考え、研究を行っている。本研究では、対面での指導が難しい状況において、動画を用いた包丁技術教育を実施することを目的としてコンテンツを作成し、それらを視聴させることで、包丁操作技術を向上が期待されるのか、その効果を判定することを目的とした。</p><p>【方法】包丁操作技術の状況を把握するために、被験者85名を対象にリンゴの丸剥き、キュウリの小口切り、大根の千切り試験(初期試験)を実施した。リンゴの丸剥きとキュウリの小口切りでは、判定項目を設定し、点数化した。大根の千切りはチェック項目を設定し、できていたか否かで判定した。その後、視覚的にわかりやすいように作成した包丁操作教示用ビデオを用いて授業を実施するとともに、自宅等で自由に視聴させた。9週間後に同様の試験(教育後試験)を実施し、その結果から教育効果を判定した。</p><p>【結果・考察】リンゴの丸剥き試験においては、初期試験より教育後試験で2.7点の上昇がみられた。キュウリの小口切りでは0.5点上昇していた。大根の千切りでは、規程の時間内に切り終わった被験者が増え、縦横の幅がそろうようになってきた。これらの結果と家庭等における自主的なビデオ視聴の有無のアンケート結果と併せ考えると、包丁操作の動画視聴は技術の向上において効果的であると考えられた。</p><p>本研究はJSPS科研費JP18K02681の助成を受けて実施したものです。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390574754489021440
  • DOI
    10.11402/ajscs.33.0_170
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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