酸・塩基平衡はPCO<sub>2</sub>,Na<sup>+</sup> とCl<sup>-</sup> の濃度差,残余陰イオン濃度,総蛋白濃度の4 因子で考える

DOI

この論文をさがす

抄録

<p> 電解質水溶液の化学平衡の原理に基づいて,血漿pH が主に二酸化炭素分圧PCO2,Na+ とCl-の濃度差[Na+] - [Cl-],残余陰イオン濃度 [RA-](論文中で説明),総蛋白濃度[TP] の4因子で決まることを示し,血漿の酸・塩基平衡をこの4 因子をパラメーターとして解析する方法を解説する.本法はStewart approach と同様な考え方に基づいているが,Stewart approach とは解析に用いるパラメーターが異なる.最も大きな相異は,Stewart approach ではStrong ion difference(SID)の一要素である[Na+] - [Cl-] が,本法ではパラメーターの一つとなっている点である.[Na+] - [Cl-] は血漿の酸・塩基平衡を考える上で極めて重要であり,パラメーターの一つとして扱われるべき因子と考えている.本稿ではこの[Na+] - [Cl-] の重要性についても触れつつ解説を進める.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ