酸・塩基平衡はPCO<sub>2</sub>,Na<sup>+</sup> とCl<sup>-</sup> の濃度差,残余陰イオン濃度,総蛋白濃度の4 因子で考える
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- 山藤 和夫
- さいたま市立病院外科
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抄録
<p> 電解質水溶液の化学平衡の原理に基づいて,血漿pH が主に二酸化炭素分圧PCO2,Na+ とCl-の濃度差[Na+] - [Cl-],残余陰イオン濃度 [RA-](論文中で説明),総蛋白濃度[TP] の4因子で決まることを示し,血漿の酸・塩基平衡をこの4 因子をパラメーターとして解析する方法を解説する.本法はStewart approach と同様な考え方に基づいているが,Stewart approach とは解析に用いるパラメーターが異なる.最も大きな相異は,Stewart approach ではStrong ion difference(SID)の一要素である[Na+] - [Cl-] が,本法ではパラメーターの一つとなっている点である.[Na+] - [Cl-] は血漿の酸・塩基平衡を考える上で極めて重要であり,パラメーターの一つとして扱われるべき因子と考えている.本稿ではこの[Na+] - [Cl-] の重要性についても触れつつ解説を進める.</p>
収録刊行物
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- 日本臨床生理学会雑誌
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日本臨床生理学会雑誌 52 (1), 1-9, 2022-02-01
日本臨床生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390574975904931456
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- ISSN
- 24351695
- 02867052
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可