書誌事項
- タイトル別名
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- Study of Flood Damage Reduction by Spillway Installation on a Riverine Levee in a Protected Area
抄録
<p> 地球温暖化に伴う気候変動影響によるこれまでに経験したことのないような豪雨・洪水の増大に対して,管理者主体の河川区域を中心としたハード整備を加速化するとともに,土地利用やまちづくり,住まい方の工夫,災害時の避難,経済被害軽減や災害後の復旧・復興等,水災害に備える社会を構築し,持続可能な発展を目指す流域治水の必要性が強調されている.本稿は,流域治水の具体的推進手法の確立に向け,堤防整備規模を超過する洪水時の被害防止・軽減対策の1つとして,江戸時代から記録に残る野越,米国陸軍工兵隊の管理された越水手法と同様に,一連の氾濫域内に堤防越水箇所をあらかじめ整備しておくことによる氾濫水量の低減対策について,公開データ(実水害後の調査公表データを含む)に基づく越水地点の具体的な検討手法を提案した.さらに,近年激甚な破堤災害が発生した河川沿川区域に試験適用し,実績洪水規模の洪水時の浸水面積・浸水深,排水所要日数,集落の浸水深が大幅に低減するとともに,越流堤設置による越水頻度の増大を考慮しても年平均農作物被害額が低減される試算結果を得たものである.</p>
収録刊行物
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- 水文・水資源学会誌
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水文・水資源学会誌 35 (5), 325-338, 2022-09-05
水文・水資源学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390575043050211968
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- ISSN
- 13492853
- 09151389
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可