腹腔鏡下手術が適応可能であると考えられた絞扼性腸閉塞の1 例

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タイトル別名
  • Small Bowel Obstruction Due to Strangulation Is a Good Indication for Laparoscopic Surgery:A Case Report
  • フククウキョウ シタテジュツ ガ テキオウ カノウ デ アル ト カンガエラレタ コウヤクセイ チョウ ヘイソク ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は68 歳男性。55 歳時に胸部中部食道癌に対して右開胸開腹食道亜全摘,後縦隔胃管再建,空腸瘻造設術を施行,67 歳時に左下咽頭癌に対して咽頭喉頭頸部食道切除,遊離空腸再建術を施行されている。術後,頸部リンパ節再発,肺転移に対し,化学療法を施行中である。今回,左側腹部痛で当院救命救急センターへ救急搬送された。絞扼性腸閉塞の診断で同日緊急手術を施行した。開腹すると乳白色の腹水を認めた。挙上した空腸とS 状結腸間膜に索状物を認めた。索状物の切除を行い迷入した小腸を整復後,小腸に壊死所見は認めなかったため,小腸切除は施行せず,手術を終了した。絞扼性腸閉塞が疑われる場合には緊急手術が必要である。しかし,乳糜腹水を伴う小腸捻転の場合には小腸切除を回避できる可能性が高いため,乳糜腹水が術前に評価が可能であれば,低侵襲手術の可能性が示唆される。</p>

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