外来フウリンホオズキ類の発芽に及ぼす光および温度の影響

  • 大森 彩子
    京都大学農学研究科 現:京都府中丹東農業改良普及センター
  • 辻 康介
    京都府農林水産技術センター農林センター 現:京都府農林水産部農産課
  • 杉本 充
    京都府農林水産技術センター農林センター
  • 冨永 達
    京都大学農学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of light and temperature on the germination of alien <i>Physalis</i> spp.
  • ガイライ フウリンホオズキルイ ノ ハツガ ニ オヨボス ヒカリ オヨビ オンド ノ エイキョウ

この論文をさがす

抄録

<p>京都府のアズキ圃場では,ヒロハフウリンホオズキ(Physalis angulata L. var. angulata)およびホソバフウリンホオズキ(P. angulata var. lanceifolia (Nees) Waterfall)が多発し,アズキの減収や品質低下をもたらしている。両変種の発芽特性を解明するために,種子発芽に及ぼす光,あるいは低温処理も含めた温度の影響を調査した。採取直後のホソバフウリンホオズキ種子は25/15°C以上の変温条件下で明・暗両条件下ともに15%以上発芽したが,ヒロハフウリンホオズキ種子の発芽率は明・暗両条件下ともに5%未満であった。野外で7ヶ月あるいは9ヶ月保管後のホソバフウリンホオズキ種子の発芽率は変温・暗条件および恒温条件下において5%未満であったが,ヒロハフウリンホオズキ種子の発芽率は25/15°C以上の変温条件下において28.9%~93.3%,20°C以上の恒温条件下において6.6%~92%であった。さらに,低温処理前のヒロハフウリンホオズキ種子の発芽率は14.4%であったが,明条件下および暗・湿潤条件下における低温処理により発芽率は45.6%~100%に上昇した。以上の結果から,種子散布後の休眠覚醒に対する環境要求性は両変種間で異なる可能性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 雑草研究

    雑草研究 67 (3), 137-142, 2022

    日本雑草学会

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ