恋愛イメージ尺度の作成とその検証 : 親密な異性関係、成人の愛着スタイルとの関連から

書誌事項

タイトル別名
  • The images of love : Intimate opposite-sex relationship and adult attachment style
  • レンアイ イメージ シャクド ノ サクセイ ト ソノ ケントウ シンミツ ナ イセイ カンケイ セイジン ノ アイチャク スタイル ト ノ カンレン カラ
  • レンアイ イメージ シャクド ノ サクセイ ト ソノ ケンショウ シンミツ ナ イセイ カンケイ セイジン ノ アイチャク スタイル ト ノ カンレン カラ

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説明

本研究は、恋愛に対する期待や態度として考えられる恋愛イメージと親密な異性関係ならびに愛着スタイルとの関連を検討するために行われた。恋愛イメージ尺度の作成のために収集した自由記述、ならびにその補強として行われたブレイン・ストーミングでの回答から尺度項目の選定し、その後、二度の調査を行った。研究1の回答者は大学生、449名、研究2の回答者は大学生、460名であった。研究1での因子分析の結果、恋愛イメージについて7因子(28項目)が抽出され、さらに研究2において恋愛イメージ尺度の信頼性が概ね確認された。また、研究1の分析から恋愛へのイメージは回答者の性別や異性関係によって異なることが示され、女性は男性よりも「成長」といった恋愛イメージを、男性は女性よりも恋愛を「献身的」なものとして捉えやすいことが、加えて、現在の異性関係が親密である回答者ほど、恋愛に対してポジティブなイメージが持っているという結果が得られた。さらに、研究2では、恋愛イメージと愛着スタイルとの関連が検討され、判別分析の結果得られた2 つの判別関数は、愛着軸(“親密さからの回避”と“関係への不安”)と非常に類似した形で3つの愛着スタイルを判別しており、恋愛へのイメージが愛着の概念との関連において重要なものとなり得ることが示された。これらの結果について恋愛イメージ尺度の妥当性および恋愛イメージの継続性という観点から議論を行った。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 2 93-101, 2002

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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