Pre-CC OSCE(臨床実習前OSCE)と医師国家試験の関連性の検討

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Relevance between pre-clinical clerkship objective structured clinical examination and the national examination for medical practitioners in Japan
  • 医師国家試験過去問全文検索システムによるキーワード抽出を活用して

抄録

背景:Pre-Clinical Clerkship(以下Pre-CC)、OSCE(臨床実習前OSCE)の対象範囲と医師国家試験における出題内容の関連性評価はほとんど行われていない。ゆえに、診療参加型臨床実習の必要条件である Pre-CC OSCE とその総括的評価である医師国家試験の関連性比較が必要である。本研究では、医師国家試験過去問全文検索システムを用いて、医師国家試験の過去問における Pre-CC OSCE のキーワードの出現を検索することにより、両者の関連性解析を行った。方法:第106回から第113回の医師国家試験3800題の問題文から、Pre-CC OSCEに関するキーワードの出現回数を評価した。9つのカテゴリーに渡る 102 個のキーワードに対し、医師国家試験過去問全文検索システムを用いて、該当する全体の出現回数と該当する必修問題における出現回数を算出し、[必修該当問題における出現回数 / 全体の該当問題における出現回数]を必修率と定義した。問題の中には、複数のカテゴリーから抽出され重複するものもあるが、それぞれ 1 回の出現回数とした。結果:医師国家試験の問題文に、Pre-CC OSCEのキーワードは、医療面接では1236回、全身状態とバイタルサインでは 3116 回、頭頸部では 36 回、胸部では 486 回、腹部では 62 回、神経は 120 回、四肢と脊柱は 83 回、基本的臨床手技では 32 回、救急では 224 回検出された。全キーワードの該当問題数および必修率の合計値は、それぞれ、全体の問題数5395回、必修問題数1154回、必修率21.4%であった。結語:Pre-CC OSCEと医師国家試験の関連性について医師国家試験過去問全文検索システムを用いて検討した。Pre-CC OSCEの内容は医師国家試験に反映されていることが示唆された。医学生においては Pre-CC OSCE を準備することで医師国家試験の準備にもなることを理解し、日々の学修に役立てることが望まれる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390575296421267584
  • DOI
    10.50950/jasehp.2021-09-10
  • ISSN
    24364452
    21879281
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

問題の指摘

ページトップへ