I.大腸がんにおける分子標的療法の適応となるゲノム異常(総論)

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  • Indications of Genomic Abnormalities for Molecular Targeted Therapy in Colorectal Cancer

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<p>がんゲノム医療により分子標的薬に合致した患者群は生存期間が延長した.しかしその恩恵を享受できる症例は未だに少ない.ごく最近,ミスマッチ修復酵素異常を有する直腸がん12例に対してPD1阻害剤を投与したところComplete Responseが100%という衝撃的な報告がなされたことをまず紹介する.一般に大腸がんはAPC/βcateninなどWNTシグナル経路,KRASを擁するEGFR/PI3Kシグナル経路,Notchシグナル経路そしてTGFβシグナル経路におけるゲノム変異が重要であり,これらを標的とした創薬において世界中で鎬が削られている.また核内転写因子に対する阻害剤の開発は難しいとされておりWnt/βcatenin TCF複合体に対しては未だに有効な化合物はない.本稿では免疫療法を含め大腸がん治療標的となる遺伝子変異を改めて確認すると同時に治療薬に関する最新情報の一部を紹介する.</p>

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