胃との瘻孔形成が疑われた黄色肉芽腫性胆嚢炎の1切除例

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  • A case of xanthogranulomatous cholecystitis with suspected fistula formation with the stomach

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抄録

<p>症例は76歳男性で心窩部痛を主訴に近医を受診した.上部消化管内視鏡検査を施行したところ,前庭部大彎に粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた.採血上炎症反応高値であり,CT,MRI上では胆嚢底部に不整な壁肥厚を認め肝実質との境界が不明瞭であり隣接する胃壁の肥厚を認めた.胆嚢癌の可能性を否定できず開腹手術の方針とした.胆嚢周囲は大網,横行結腸,胃が一塊になっていた.瘻孔形成部と思われる部位は強固に癒着していた.胆嚢床切除術を先行し再度瘻孔部の剥離を試みたが剥離は困難であったため幽門側胃切除術も施行した.術中迅速診断で明らかな悪性所見は認めなかったためBillrothII法で再建し手術終了とした.病理診断は黄色肉芽腫性胆嚢炎であった.</p>

収録刊行物

  • 胆道

    胆道 36 (4), 524-530, 2022-10-31

    一般社団法人 日本胆道学会

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