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- タイトル別名
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- A patient with a non-invasive intraductal papillary-mucinous carcinoma of the pancreas with surrounding fibrosis detected as a hyper-attenuated area in the delayed phase on contrast-enhanced CT scan
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抄録
<p>78歳,男性.膵嚢胞性病変の精査目的に受診.MRCPで膵体部に20mm大ブドウ房状の拡張分枝と,近傍の主膵管に限局性狭窄像,造影CT遅延相で病変周囲に淡い濃染域を認めた.ERP(内視鏡的逆行性膵管造影)で主膵管は拡張分枝と交通し,内部に粘液透亮像を認めた.膵液細胞診で腺癌を示唆する異型細胞が検出されたため,IPMN由来あるいは隣接併存浸潤癌を疑い膵体尾部切除術を施行した.病理検査では狭窄部を中心とする主膵管や近傍分枝に高度異型上皮を認めたが浸潤所見はなく,混合型IPMC非浸潤性と診断された.術前CTの濃染像は腫瘍周囲の線維化が描出されたものと推測された.近年,膵上皮内癌周囲の線維化をEUSにて淡い低エコー域として捉えたとする報告が増加し,非浸潤癌の間接的な画像所見として注目されているが,CT画像についての報告は少ない.本例は浸潤前IPMC周囲の線維化領域が造影CTにて遅延性濃染として同定された貴重な症例と考えられた.</p>
収録刊行物
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- 膵臓
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膵臓 37 (5), 265-273, 2022-10-31
一般社団法人 日本膵臓学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390575418093641728
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- ISSN
- 18812805
- 09130071
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可