眼梅毒アップデート

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タイトル別名
  • Ocular Syphilis Update

抄録

先天眼梅毒では網脈絡膜炎、虹彩炎、涙嚢炎、角膜実質炎を生じる。後天眼梅毒では梅毒性ぶどう膜炎の他、角膜実質炎、強膜炎、視神経炎、眼瞼ゴム腫、Argyll Robertson瞳孔などがみられる。梅毒性ぶどう膜炎は硝子体混濁、散在性網脈絡膜炎、網膜血管炎、Acute Syphilitic Posterior Placoid chorioretinitisなどがみられるが、多彩な眼所見を呈するため梅毒血清反応が診断の鍵となる。強膜炎を合併することもあり、難治性強膜炎では梅毒を疑う必要がある。HIVとの重複感染や再感染により臨床像が複雑となる場合、眼内液網羅的PCR法が診断に有用である。眼梅毒の多くは神経梅毒を合併しているため、米国CDCは神経梅毒に準じた治療を奨励している。視力予後は一般に良好だが、視力予後に影響を及ぼす視神経病変が疑われる場合は、早急に髄液検査を施行し、診断および治療を行う必要がある。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390575495616914432
  • DOI
    10.24775/jjsti.r-2021-0001
  • ISSN
    24342505
    09170324
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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