高速液体クロマトグラフ高分解能質量分析法による炭素質隕石中の尿素分子群の特徴とその意義

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タイトル別名
  • Characterization and significance of a family of urea molecules in carbonaceous meteorites by high performance liquid chromatography with high resolution mass spectrometry

説明

<p>固体および溶融性の溶媒としての挙動を示す尿素(CH4N2O)は、炭素・窒素を含む前駆物質として重要な分子である。これまで技術的な制約により、オンライン質量分析法による尿素および尿素分子群の詳細な解析は、未検証であった。そこで、本研究では、代表的な炭素質隕石中の尿素分子群の分布を明らかにすることを目的とし、最適化された前処理法とともに高速液体クロマトグラフ高分解能質量分析法(HPLC/HRMS)法による尿素分子群の高確度な同定・定量を行った。Murchison隕石中から、標準試料との比較によって、尿素とそのアルキル同族体を同定し、最大C12の炭素数まで検出された。これら多様な尿素アルキル同族体は地球物質では観察されないことから、地球外起源であることを示している。Murchison隕石中の尿素の存在量は、100 g/g以上であり(アミノ酸は数g/g)、有機窒素の貯蔵および供給源として、地球外および原始地球における化学進化に重要な役割を果たしたと考えられる。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390575751443471104
  • DOI
    10.14862/geochemproc.69.0_2
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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