三酸素同位体組成を指標に用いた対流圏窒素酸化物の反応過程追跡

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タイトル別名
  • Quantifying the 17O-excess of tropospheric nitrogen oxides to clarify the reaction processes

抄録

<p>対流圏の一酸化窒素はオゾンやペルオキシラジカルと反応して二酸化窒素となり、さらに酸化されて硝酸として地表に沈着する。ただし、二酸化窒素の多くは紫外線を受けるとオゾンを生成して一酸化窒素に戻る。本研究はこれらの複雑な反応過程を定量的に理解するため、各反応性窒素酸化物の三酸素同位体組成を名古屋市若宮大通公園 (都心域) と名古屋大学環境共用館 (郊外域) の2地点で昼夜別に実測した。二酸化窒素の光解離が進行しない夜間は、昼間と比べて各反応性窒素酸化物の三酸素同位体組成に低下する傾向が見られた。これは直接排出由来の一酸化窒素の寄与が大きくなったことに呼応したものと考えられる。地域別で比較すると、一酸化窒素の直接排出が活発な都心域では、二酸化窒素や一酸化窒素は郊外域より低下する傾向が見られた。ただし、昼間の一酸化窒素とオゾンとの反応が全二酸化窒素生成に占める割合は、両地点とも約70%でほとんど変化しなかった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390575751443513088
  • DOI
    10.14862/geochemproc.69.0_48
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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