リンパ管造影が漏出部位同定に有用であった食道癌術後乳糜漏の1例

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タイトル別名
  • A Case of Chyle Leak after Surgery for Esophageal Cancer in which Lymphangiography Successuflly Identified the Leakage Site
  • リンパカンゾウエイ ガ ロウシュツ ブイ ドウテイ ニ ユウヨウ デ アッタ ショクドウ ガン ジュツゴニュウビロウ ノ 1レイ

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抄録

<p>患者は68歳,男性.胸部下部食道癌(cStage III)に対し術前化学療法後,胸腔鏡下胸部食道亜全摘・胃管後縦隔経路再建を施行した.術後,多量の左胸水が貯留し胸水中のtriglyceride(以下TG)が高値を示したため,左乳糜胸水と診断した.保存的加療を開始したが奏効せず,漏出部位診断と塞栓効果を期待し鼠径リンパ節穿刺によるリンパ管造影を施行した.造影では,膵上縁付近で左上腹部にリピオドールの漏出部位が確認され,開腹による腹部リンパ管結紮術を施行した.再手術後,胸水量は減少し治癒しえた.食道癌術後の乳糜漏で保存的治療が奏効せずに再手術を考慮する際,腹部からの漏出も念頭に置き,正確な診断と適切な治療のためにリンパ管造影も考慮すべきである.</p>

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参考文献 (16)*注記

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