空腸腹壁固定を行った反復性胃切除術後空腸重積の1例

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タイトル別名
  • A Case of Recurrent Post-gastrectomy Jejunal Intussusception Treated with Jejunal Abdominal Wall Fixation
  • クウチョウ フクヘキ コテイ オ オコナッタ ハンプクセイ イ セツジョ ジュツゴ クウチョウジュウ セキ ノ 1レイ

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抄録

<p>76歳,男性.23歳時に胃潰瘍のため幽門側胃切除術(Billroth-II法,Braun吻合)を施行された.腹痛を主訴に受診し,腸重積の診断で緊急開腹手術を施行した.Braun吻合部から肛側の腸管が逆行性に重積していた.用手整復後に腸管虚血所見がないこと,腫瘍などの器質的疾患がないことを確認し,手術を終了した.2年後に腸重積再発をきたし,緊急手術を行った.術中所見では前回手術所見と同様の逆行性腸重積で,用手整復後に腸管を観察すると明らかな腸管虚血所見はなく,腸管は明確な逆蠕動を起こしていた.再発予防のため嵌入していた腸管を腹壁に固定した.以後再発はない.過去の報告では,本症例以外にも胃切除後腸重積の再発例を認め,腸重積の発生にはペースメーカー異常などの機能的な要因が関与することから,胃切除後の腸重積では単純な整復だけではなく,重積の原因に応じて再発予防手技の付加も考慮すべきである.</p>

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参考文献 (23)*注記

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