超低出生体重児の隆起型乳児血管腫に対してプロプラノロール塩酸塩が著効した 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Infantile Hemangioma of an Extremely-Low-Birth-Weight Infant Successfully Treated with Propranolol
  • チョウテイシュッショウ タイジュウジ ノ リュウキガタ ニュウジ ケッカン シュ ニ タイシテ プロプラノロール エンサンエン ガ チョコウシタ 1レイ

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抄録

<p>乳児血管腫(いちご状血管腫)は新生児期に発生する血管内皮細胞由来の良性腫瘍である。出生直後から数週間までに発症し急速に増大していくが,自然退縮傾向があり徐々に退縮していくことが多い。高度な症状を示す一部の症例以外は治療をせずに経過観察することが多かったが,20 年程前からレーザー治療が行われるようになってきた。しかしレーザー治療では隆起型や皮下型の血管腫には十分な効果が得られず,最近ではプロプラノロール塩酸塩シロップ(ヘマンジオルシロップ®)内服が主流で行われている。本症例は右上腕に重度の隆起型乳児血管腫を認めており,胎生25 週0 日,755 g での低出生体重児であり修正週数6 週になるまで内服を開始せず経過をみようとしていたが,修正週数5 週で腫瘍が自壊したため,即日内服を開始した。内服開始後特に副作用なく腫瘍は順調に縮小し,内服終了後も再燃を認めていない。低出生体重児の隆起型乳児血管腫に対するプロプラノロール塩酸塩シロップ内服の適応について考察する。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 84 (5), 415-417, 2022-10-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (4)*注記

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